お金の素材によって洗浄方法が異なる

古銭は、出土した状態のままだと土が付着していたり、錆び付いていたりします。

価値を下げない程度に洗浄することが大切です。

古銭はその素材によって、洗浄方法が異なります。

まず銀貨です。

最も簡単なのが、市販のコインクリーナーを使うことです。

銀貨とクリーナーを冷蔵庫で冷やすことで、反応速度を落とすことができます。

銀貨を液体に浸ける時間は10秒間で、これを何度か繰り返します。

軽度の曇りがキレイに落ちます。薬品は変色や腐食の原因になるので、十分に水洗いをしてから保管します。

また銀装飾品専用の、ポリッシャークロスやクリームも有効です。

ゴシゴシと磨くと傷がつくので気を付けます。

布は頻繁に買い換えるのが良いです。

古銭に付着した汚れの中には、砂状の硬い物質や金属質が多くあり、髪の毛のような細い傷を作ります。

ヘアーラインと呼ばれ、価値を大きく下げます。

さらにプラスチック消しゴムにも研磨剤が含まれています。軽くこすると銀錆が落ちます。

次に銅貨は基本的に洗浄したり磨いたりしません。

黒っぽいのが特徴で、非常に古い銅貨では表面に青錆が金属のように定着しています。

トルコ石のような光沢が美しく、その状態で鑑賞するのが良いとされます。

しかし錆がどうしても気になる場合は、塩素系の漂白剤を使います。

漂白剤に浸けっぱなしにするとボロボロになるので、細心の注意を払いながら様子を見て銅貨を引き上げます。

薬剤が残ると腐食が始まって小さな穴が残るので、確実に薬剤を落とします。

良く水洗いをして、そのまま鍋に入れてお湯でグツグツと煮ます。

これによって、銅貨の窪みや細かい彫刻に入り込んだ酸を飛ばすことができます。

また象牙は銅よりも柔らかく、緑青より硬いので、銅貨に付着した錆を落とすことができます。

象牙の棒で優しくこする方法は、緑青が盛り上がっている場合に役立ちます。

さらに椿油を塗ると、表面が保護されてしっとりとしたツヤを楽しめます。

そして紙幣は、見た目がくたびれた印象を与えるので洗浄します。

紙幣を大根おろしの汁に浸けます。乾かしたあとアイロンをかけると、汁が次第に黒ずみ始めます。

大根の汁に含まれる食物繊維が、紙幣の繊維と絡まって、元のパリッとした紙の状態に戻します。

ちなみに、金貨は洗浄を一切行いません。

金錆は趣のあるものとして、その状態を美しく感じるものとされます。

昔から金貨の表面にある銀分を除去して、金の割合を増やして黄金色にする方法がりますが、劇薬を使うので非常に危険です。